在留資格認定証明書とは、日本に新規で入国する時に使用する書類で、空港海港の入国審査官に対して渡し、自身(外国から来た人)は、「特定の1つの日本の在留資格に該当する」ことを証明してくれる書類です。これがあると上陸審査や上陸許可に非常に有利です。英語で略してCOEと呼ばれることもあります。
在留資格認定証明書を使った日本在留への流れ
- 受け入れ企業や受け入れ家族(外国人の家族)が日本の地方出入国在留管理局で在留資格認定証明書の交付を申請します。
- 在留資格認定証明書が交付されます。
- それを外国にいる申請者である外国人本人に郵送します。
- それを使ってその外国人等が海外に設置された日本の大使館や領事館で査証を申請し、査証の発給を受けます。
- 旅券と査証を持ち、日本の空港・海港で上陸許可の審査を受け、上陸します。
有効期限
在留資格認定証明書の有効期限は3か月です。この期限が切れる前に取得した証明書を用いて上陸許可の審査を受けなければいけません。
在留資格認定証明書の入管制度上の役割
では、その在留資格認定証明書が、入国管理法の制度上で、どのような役割を果たすから、結果的に上陸許可に有利だというのかを説明します。
上陸条件4つのうちの1つを証明する
日本の入管法は、空港や海港で、上陸許可を与えるための上陸審査時に用いる条件として、4つを定めています。在留資格認定証明書はそのうちの1つをクリアすることを証明します。つまり、あらかじめ4条件のうちの1つはクリアしていることが証明された状態で空港や海港で上陸審査に臨めるわけです。実質的には半分以上の細目をクリアしているといっても過言ではありません。上陸許可が出なければ日本に上陸できずにそのまま空港から母国へ帰ることになるわけですから、あらかじめ条件のうちの実質的に半分以上をクリアしていることを証明する価値は高いです。
上陸許可に関する上陸のための条件
- 旅券・査証の有効性
- 在留資格に該当すること(特定の在留資格への該当と、その在留資格の細目基準である上陸許可基準を満たすこと)(COE)
- 在留期間が適合すること
- 上陸拒否事由に該当しないこと
必須とされてはいないが実際は必須
実際、ほとんどの在留資格で、在留資格認定証明書は使用することが必須とはされていません。ですが事実上や運用上、使用は必須に近い状態になっています(短期滞在など一部の在留資格を除く)。
在留資格認定証明書制度の意義・意味と経緯を追体験してみる
ではなぜ在留資格認定証明書の使用は必須に近い状態になっているのか。それは、上陸許可申請の効率化のためです。この証明書の有無によって数か月~6カ月、審査期間に違いがでます。以下それを説明します。
経緯
まず、上陸許可のための審査は、日本の空港・海港で行われます。その時に外国人は上記の上陸のための4つの条件をクリアすることを証明しなければなりません。それに成功すれば上陸でき、失敗すればそのまま自国に帰らなければいけません。
こんな博打を防ぐために世界各国に設置されている日本の大使館と領事館で利用できる、査証制度があります。査証はパスポートに張り付ける証明シールで、外国人が上陸のための4つの条件を日本の空港・海港でクリアする見込みがあることを表示するものでもあります。つまり上陸の内定です。
これがあれば、日本の空港・海港での上陸許可審査で失敗して帰らなければならないリスクが格段に減ります。ですが、その分、世界各国にある日本の大使館や領事館で上陸許可の4条件を厳しく審査することになります。
この状態で外国人が査証を大使館・領事館で求めた場合、実質的に4つの条件の証明を大使館・領事館に対して行わなければいけません。
制度の経緯から考えると、在留資格認定証明書が存在しない時代には、大使館・領事館が日本国内の出入国在留管理部門に照会や調査を行っていた可能性があります。この聞き取りや調査等による真偽や妥当性の検証に数か月以上の時間がかかることもあったのだと思われます。
ここで、大使館・領事館がする聞き取りや調査の結果を、外国人や日本の企業自らが証明して、その期間を短縮するという手法がとられるようになりました。この聞き取りや調査の内容を自ら証明する書類が在留資格認定証明書です。
意義・意味
結果的にこの制度によって、以下のデメリットが抑制されることになりました。
- 日本に行ったのに申請しても上陸許可されずにすぐに空港・海港から母国へ帰国しなければいけないリスク
- 上記のリスクを避けるために大使館・領事館で内定をもらうための聞き取り・調査のための数か月以上の待ち時間
上記を考慮した合理的な制度が在留資格認定証明書制度となります。
申請場所
申請場所は日本の地方出入国在留管理局です。在留資格認定証明書は、日本国内の受け入れ企業等の実態や在留活動の内容を確認する必要があるため、日本国内で申請し発行する制度となっています。
申請人・代理人・申請取次者
在留資格認定証明書の申請人は外国人本人です。ですが、日本でしか在留資格認定証明書は申請できないため、受け入れ企業や受け入れ家族(外国人本人の家族)等が、申請を代理します。
企業が代理人として申請するケース
企業等で働く場合に在留資格認定証明書が必要な場合には、職員の入職にかかわる申請なのでその企業が申請のリードをすることが多いです。
個人が代理人として申請するケース
家族滞在の在留資格を狙う場合に日本に居住する家族が在留資格認定証明書発行の申請手続きを行うことができます。
行政書士などの申請取次者が関与するケース
在留資格認定証明書の申請は、代理人(企業と家族)が行う場合もありますが、実務では行政書士などの申請取次者が書類作成や申請手続きをサポートすることが多くあります。
必要書類
在留資格認定証明書の申請方法は、申請書を地方出入国在留管理局で提出して行います。
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 写真
- 返信用封筒
- 在留資格に対する立証書類 等
在留資格に対する立証書類
在留資格認定証明書は、外国人が日本に来た時に空港・海港で提出すると、上陸許可のための4つの条件のうちの1つである、在留資格への適合性を証明するための書類です。ですので、その証明書をもらうためには、その在留資格へ適合することを証明しなければなりません。これは、各在留資格別に設けられた在留資格該当性と省令基準等に従って条件を満たすことを立証する必要があり、一律に一言で語れるものではありません。
申請料金
在留資格認定証明書交付にかかる料金は無料です。