在留カード

 在留カードとは、在留外国人に交付される基本的個人情報が記載された身分証明のためのカードで、その外国人が適法に在留する権利を有していることをその場で証明するための身分証です。日本に在留するには、在留カードがなくてはならず、在留外国人は適正な在留カードを身分証として常に携帯する義務があります。裏返すと、これが提示できないということは、在留の適法性がない違法滞在の可能性があると疑われることにつながります。ですので、カードの携帯や、その内容の正しさにかかわるような記載情報に関する変更、紛失、カードの有効期間などには注意しなければいけません。

ペナルティとなる事由

 在留カードは適切な管理をしないと実際の法律上のペナルティが課されます。主に以下の3つに重点的に気を付けましょう。

在留カード不携帯

在留カードを携帯していないと罰金となる可能性があります。罰金となると、将来の永住のための素行善良性の項目にマイナスに響きます。ですので、ほんの少しの散歩のような外出時にでも携帯をしなければいけません。

14日以内に居住を届出しない

居住地が決まったり、新たに変更した場合や、新たに中長期在留者になった場合には、居住開始から14日以内に居住地を届け出なければいけません。これをしないと罰金となる可能性があります。罰金となると将来の永住のための素行善良性の項目にマイナスに響きます。

90日以内に居住を届け出ない

正当な理由なく90日以内に居住を届け出ないと在留資格取消となります。在留資格取消は退去強制事由となりますので在留は続けられなくなり国外へ退去しなければいけなくなります。

交付場所

 在留カードの交付は上陸の許可時に、空海港で法務大臣の名前により交付されるので、在留カードに対する申請は不要です。

空海港で交付できない場合

  この時に空海港で交付できない場合は、旅券に「後日在留カードを交付する」旨の記載をされて、後に在留カードが交付されます。

交付対象者

 在留カードは、中長期在留予定の外国人には交付されますが、短期滞在者などには交付されません。

交付の非対象者
  • 3か月以下の在留期間が決定されたもの
  • 「短期滞在」の在留資格が決定されたもの
  • 「外交」または「公用」の在留資格が決定されたものおよびこれらに準じるものとして法務省令で定めるもの

記載事項

 ICチップ、顔写真(16歳未満は除く)、在留カードにはその外国人の日本での身分証明に必要な基本的な情報が記載されます。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍国
  • 住居地
  • 在留資格
  • 在留期間
  • 在留資格等と許可年月日
  • 在留カード番号
  • 交付年月日
  • 在留カードの有効期間
  • 就労制限の有無
  • 資格外活動の許可

上陸時の住居地記載はない

  上陸時には住居地の記載がないため(理由は下記「住居地の届出」欄で解説)、後で市役所で住居地の申請が必要です。

有効期間

在留カードには有効期間があります。基本的には在留資格による在留期間と在留カード有効期間は一致します。その期限がくるまでは有効に使うことができます。

有効期間の例外

16歳未満の者と永住者は有効期間について注意が必要です。

  • 16歳未満のもの(永住者除く)・・・在留期間満了日または16歳の誕生日の前日のいずれか早い日まで
  • 永住者(16歳未満の永住者を除く)・・・交付の日から7年
  • 16歳未満の永住者・・・16歳の誕生日の前日まで

有効期間の更新

 在留カードの有効期間は、基本的に在留資格の期限と一致するのでその方は更新の必要はありません。その場合、出国をして在留を終えた場合には、在留カードは返却になりますし、在留資格を更新する場合には更新時に新たな在留カードが交付されます。

在留カードの更新が必要になる場合

「永住者」「高度専門職2号」「16歳未満」の方は更新が必要になる時があるので、注意が必要です。本質的な考え方としては、自分が在留資格を持って日本に在留しているのに、在留カードの期限が在留資格の期限よりも先に来てしまって、結果的に、有効期間の切れた在留カードを持って日本に在留することのようにしてください。

在留カードの更新のタイミングと場所

 在留カードの有効期間が終わる2か月前から、地方局で、更新の申請をすることができます。有効期間が切れないように注意してください。16歳の誕生日の前日までが有効期間と設定されていて、在留カードの更新が必要になる外国人の場合は、誕生日の前日の6か月前から更新を申請することができます。

住居地の届出(新規上陸後、在留資格変更時、引っ越し時)

中長期在留外国人は、居住地を定めたら、その日から14日以内に、外国人は住居地を市役所に届け出なければなりません。届出が必要な場合としては、以下の場合になります。

  • 新規上陸後
  • 在留資格変更時(新たに中長期在留者になった場合)
  • 引っ越し

日本政府は、在留外国人の居住地を把握していたいと思っており、旅行などの短期在留者は場所を転々とするためそれらのものを除き、中長期在留者の居住地を把握した状態を作っています。

空海港で上陸時に居住地を届出できない理由

 中長期在留外国人は空海港で上陸時に居住地を届出できません。日本の法律において、住居地は市役所が管理するものと定められており、その登録申請には、実際にそこに居住していることが必要とされているからです。したがって、上陸したばかりの外国人はまだ居住の実態がないため、実際に日本での自分の家に居住を開始して居住の実態ができた後に、市役所に申請する必要があります。

法務大臣への住居地の届出義務

 外国人は出入国在留管理法によって法務大臣への住居地の届出の義務もありますが、市役所に対して在留カードを提出して、転入届をしたときには、法務大臣への住居地の届出も兼ねることができます。なので、転入届をするときには在留カードを提出しましょう。

在留を開始したら、市役所に在留カードを持って転入届をする」

住居地以外の変更届出

 中長期在留者は、氏名、生年月日、性別、国籍国が変わった場合には、その変更をした日から14日以内に地方局で変更の届出を法務大臣に対して(実際は地方局に対して)しなければいけません。この場合、新たな在留カードが交付されます。

紛失などによる再交付

 外国人は、紛失、盗難、滅失等により在留カードを失った場合は、失くしたことが発覚した日から14日以内に地方局で在留カードの再交付を申請しなければいけない義務があります。日本政府は外国人に身分証明書を常に携帯してほしいと思っているので、在留カードがない状態を作らないためにこのような義務があります。

毀損などによる再交付

 在留カードが著しく汚れたり欠けたり汚くなった場合は、地方局で在留カードの再交付を申請することができます。また、このような不適切な在留カードは交換が義務付けられる場合があります。もし義務付けられた場合には、14日以内に交換しなければいけません。一部でも情報が読み取れなくなった在留カードは、在留カードとしての機能を一部失っており、常に身分証としてそれを携帯させることの目的を実質的に果たしません。なのでその状態を避けるためにこのような規定があります。

提示義務

警察官、入国審査官、入国警備官、海上保安官などが、外国人に在留カードの提示を求めたときは、提示しなければいけません。このような場合のためにも在留カードは常に携帯することが義務付けられています。